回想法で生き生きとした自分を取り戻す

心理療法の一つに”回想法”というものがあります

これは

ご高齢者の方たちに

皆さんのお若かった時のお話を聞いたり、

その時代に流行っていて夢中になっていたことをお話しします

「風呂焚きは俺の仕事やった」

 

「洗濯機の脱水はハンドルをぐるぐる回して

ペラペラにして絞ったわ」

 

「夕方になると豆腐を売りにラッパの音がしていたわ」

 

懐かしい思い出話しを

頬を赤らめて手振りつきで

ゆっくりお話をしてくださったりします

 

認知症は脳の認知機能の低下で

他の人とのコミュニケーションに支障が出たりします

 

その結果

情緒不安や被害妄想

 

落ち着かず

(そわそわしてあらぬところへ)

歩き出したりします

 

認知機能のうち

身体で覚えた記憶は

案外残っていて

「風呂焚きは俺の仕事やった」

風呂の焚く方法の

手続きは覚えているようです

いわゆる

手続き記憶というものです

 

昔のその時の

景色、匂い、空気の温度、色、周りの音、子供の声、

昔の記憶が

みんなとおしゃべりをしているうちに

生き生きと思い出されてきます

その時の様子を

言葉や身振り手振りで他の人に伝えて分かってもらう

分かってもらえた!

そうだった!

私もやったことがある!

 

そばにいる若い職員はそんな時代を知らないので

じっと、はなしに聞きいります

 

認知症の人たちの思い出を引き出し

脳を活性化する療法が

回想法です