意味性認知症とは

認知症の約1割を占める前頭側頭型認知症は、
前頭葉や側頭葉など脳の前方に病変を有するいくつかの疾患を含んだ
概念です。
その一病型である意味性認知症についての説明です。

意味性認知症の一番の特徴は、言葉の意味がわからなくなることです。
例えば「利き手はどちらですか?」と尋ねると、
「キキテってなんですか?」と答えます。
単語を正しく聞き取ることはできますが、その言葉の意味がわからなくなります。
このような症状は「語義失語」と呼ばれす。アルツハイマー病の方は物の名前が思い出せないことがありますが、
ヒントがあれば思い出すことができますし、答えを聞くと納得します。
 しかし意味性認知症の方は、正しい答えを教えられても、あたかも初めて聞く言葉のような反応をされます。
「生年月日」「つまようじ」「彫刻刀」など普段あまり使わない言葉の意味が最初に失われます。
また「海老」を「かいろう」、「団子」を「だんし」、「七夕」を「しちゆう」とよも間違える表層性失読と呼ばれる症状も見られます。